よーやっと士郎正宗原作準拠の攻殻がやりそうなのでヒューヒューな話

ようやく原作準拠の攻殻機動隊がアニメ化されそうなので興奮している話。

目次

攻殻機動隊とは

こんな記事を読んでいる方にはもはや説明不要かもしれないけれど。

企業のネットが星を被い、電子や光が駆け巡っても
国家や民族が消えてなくなるほど
情報化されていない近未来

攻殻機動隊とは、士郎正宗によるSF漫画。そして同時に日本のSF漫画の金字塔、そして日本SF映画の金字塔でもある作品。

サイバーパンクと現代のハーフ&ハーフな近未来を舞台に、首相直属の構成公安組織ー公安9課ーの活躍を描くSFドタバタ活劇譚である。

これまでにアニメやゲーム、実写映画など様々なメディアミクスが行われており、中でも押井守監督による1997年劇場公開の「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」はMATRIXを初めとした数々の作品に大きな影響を与えている。

2017年にはスカーレット・ヨハンソンが主人公”草薙素子”を演じハリウッドで実写化され、ネットフリックスでCGアニメ化されるなど国内のみならず海外でも根強い人気を誇る。

攻殻は攻殻でも攻殻じゃない

とまぁ、原作の出版から30年以上立って尚人気の衰えない「攻殻機動隊」なのだけれど、これまで制作されてきた「攻殻機動隊」と名のつく映像作品の殆どは実は攻殻機動隊じゃない。

こういう書き方をすると、多少語弊があるのでもっと正確に言うとこれまでの攻殻機動隊のほとんどは原作の名前と設定を借りた全くの別モノである。

これは、私が攻殻機動隊という作品のファンではなくて原作者の士郎正宗のファンであるのですこし極端な意見にはなるけれど、私はそう強く思っている。

そういった名借りの攻殻機動隊マルチヴァースの中でも特に有名なのが前述の押井守監督による「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL(以下:押井版)」と神山健治監督による「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(以下:SAC版)」だと思う。両者とも高い評価を得ていて素晴らしい作品と言うことは間違いないのだけれど、彼らには士郎正宗成分というものが全く抜け落ちてしまっていると個人的に思っている。

(そもそも、これらの作品で士郎正宗の肩書は原作・監修という肩書でなので当然といえば当然だが)

では、その士郎正宗成分とは何なのかというとコミカルさと可愛い女の子である。

押井版とSACにはこれがホントーーーに不足している。ダークでシリアスな雰囲気が全面に押し出されすぎて原作の大きな魅力の一つであるこれがホントにほとんど全く無い。

原作もシリアスと言えばシリアスだけれど、それが作品のすべてを覆い尽くしてしまっているわけじゃない。

シリアスな展開の中に絶妙に挟み込まれるテンポの良いコミカルさ。そして可愛い女の子がとてつもない相乗効果を生みシリアス過ぎず、コミカル過ぎずなちょうどいい塩梅の世界を作り出していた。

もう一度言いたい。名借りのヴァース世界には、ホントに、これが、欠如しているのだ

この作風の違いは、主人公である草薙素子の性格と格好によく反映されていると思う。押井版とSAC版の彼女はクールビューティーというイメージが強い。原作もその気はあるのだけれど、それだけじゃない。そこに奔放さと可愛げが加わりより人間らしさというというか草薙素子というキャラクターをより活き活きと魅せていたように思える。

押井版やSACの彼女がこんな顔をするなんて想像できないでしょう?

次に格好だけれど、これは下の落書きを観てもらったほうが早い

うろ覚えで適当に描いたので正確さには欠けるけれど、だいたい雰囲気は合ってると思う

原作はスレンダーで90年代漫画。アニメらしいプロポーション、それに対して押井版はガッチリとした体型(何かのインタビューで見たけれど原作のスレンダー体形じゃ銃を構えているポーズに説得力がないらしい)

そして、問題なのがスタンドアローンコンプレックス(以下SAC)の恰好。どーみても痴女にしか見えない。画面に出てくるたびに笑ってしまう。SFにハイレグはつきものだと思う(?)けれど、他の9課メンバーの格好が普通であるだけに素子の格好の肌色面積の多さでホントに笑ってしまう。正確には肌で無く肌色をペイントした強化外装みたいなもので、問題はないのだろうけれど。(こと、格好に関して言えば原作とSACの間に近しいものを感じるかもしれない)

これまでの攻殻機動隊が”原作通りの”攻殻機動隊ではない事がなんとなーくおわかりいただけたんじゃないかと思う。

ちなみ私は原作信者というわけじゃ決して無い。SACもARISEも押井版もそれぞれの味があっていい作品だと思っているし、押井版「攻殻機動隊」とその続編イノセンスは誇張抜きで50回以上見ている。

けれど、それらは私の欲求を十分に満たしてくれるものではなかった。

やはり、私の欲求を最大限に満たしてくれるのは士郎正宗の描いた世界の映像化であって、名前と設定だけ借りた別モノでは無いのだ。

首を長くして待つ2026年。初の原作準拠版(仮)に期待すること

そんなわけで、チョー期待の初の原作準拠版(仮)の放送日はというと、なんと2026年。

チョー遠い。2025年またいでその次とは、これいかに

けれど、ここで文句を言っていても仕方がないので、初の原作準拠版(仮)に期待することを最後に書いていきたいと思う。

士郎正宗成分100%

ここまでこの駄文を読んでいただいた方には、私が一番に期待する事、というか「これだけやってくれれば良いという事」がもうおわかりだと思うけれど、

士郎正宗成分の含有率100%!!この表記は欠かせない。

けれど、実際問題100%には決してならないと思う。良くて80〜90%当たりだろう

士郎正宗がどこまで今回のアニメ化に携わるかはわからないけれど、ブラックマジックM-66の一件があるので多分監督は努めないと思う。近年の彼の活動を手で目を覆いながらチラ見している筆者としては、ぜひ原画あたりを担当してほしいのだけれど、それもブラックマジックM-66のソレがあるので、まぁこれも多分無いでしょう。(絵コンテぐらいはあるかもしれないけれど)

結局、大方

監督:〇〇の〇〇
監修(あるいは原作):士郎正宗

という表記になるとは思う。けれどこれまでの経験上、私は「監修:原作者」という言葉はあまり信用していないし、あの独特な雰囲気はやっぱり士郎正宗にしか出せないと個人的には思っている。原作をそのままなぞるにしても士郎正宗以外が監督を務める以上、士郎正宗成分100%とはならないわけで

それに、もし毎週更新という形を取るのなら作画という問題もあるだろう。原作の圧倒的情報量を毎週更新のアニメに盛り込むというのは相当な作業量になると思う。

筆者は、ここ最近のアニメを全く見ていないので(未だに鬼滅の刃も見ていない)最近のそーゆー作画事情は全く持って無知だけれど単なる演出としてでなく情報材料としての画を毎週更新のアニメに組み込むことは出来るのだろうか?

そもそも、原作をそっくりそのまま映像化するとなると”時代にそぐわない表現”をどう描くかも問題である。原作にはSACの素子の格好が霞むくらい大人なビジュアル表現、そして事件が描かれている。例えば、子供を使ったゴーストダビングであったり(バトー曰く)ナメクジのそれであったりね。

何かと文句が付けられやすい今の世の中、どこまで原作通りの表現を突き通せるか問題というより見どころの一つかもしれない。

(押井監督によるイノセンスで物語の材料として子供のゴーストダビングは登場していたので大丈夫なのかもしれない)

まとめ

2026年の放送が本当に楽しみでしょうがない。

正直、士郎正宗作品で今アニメ化してほしいのは、コンフリクト編のドミニオン(続きを書いてくれ)とアップルシードのベナンダンティ作戦(続きを書いてくれ)なのだけれどネームバリューが違いすぎるので、そこはしょうがない。

ただ、今回の士郎正宗版攻殻機動隊が当たれば、もしかしたら…もしかすることもあるかもしれないので、そこんところも含めて本当に今回のアニメ化に期待している

もっと、もしかしたら士郎正宗の漫画へのやる気が出るかもしれないしね。今の大人なイラストレータの士郎正宗も嫌いじゃないが、やっぱり個人的には漫画を見たいわけで…

士郎正宗原画展の開催もアニメ化と合わせて発表されたのでそちらもチョー期待だ。

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